現代社会において、パソコンスキルは必須とも言えるスキルのひとつです。
パソコンスキルは、現在はたらいている方に限らず、これから就労を目指す方々にとっても求められるスキルとなっています。
就労継続支援B型事業所では、利用されている皆様が自立を目指すための様々な支援が行われており、その一環としてパソコン作業が提供されています。
本記事では、就労継続支援B型事業所でのパソコン作業の重要性とその可能性について探ります。
就労継続支援B型事業所に通ってパソコン作業に取り組むメリット、そしてその取り組みが将来どのような可能性を開くのかについて、詳しく解説していきます。
就労継続支援B型事業所におけるパソコン作業とは?
就労継続支援B型事業所で行われている作業訓練は、利用者の皆様が自立を目指すためにさまざまな支援が行われています。
そのなかのひとつであるパソコン作業では、基本的なパソコン操作から専門的なスキルまで、さまざまなレベルの作業が含まれます。
パソコン作業の特徴
就労継続支援B型事業所でのパソコンの作業は、文書作成、データ入力、インターネットでの情報検索など、日常生活や職場で必要とされる基本的なパソコンスキルを身につけることから始まります。
これらの基礎的なスキルは、新しい技術を学び、それらを活用する能力を育てるチャンスにつながります。
例えば、特定のソフトウェアの使い方を学んだり、プログラミングの基礎を理解していくことも可能です。
具体的な作業内容
具体的には、パソコン作業では以下のような内容が含まれます。
- eスポーツ
- ゲーム配信
- タイピング
- データ入力
- 電子メールの送受信
- プログラミング
- Webライティング
これらは就労継続支援B型作業所での、一般的なパソコン作業の内容です。
それぞれ解説していきます。
eスポーツ
eスポーツとは、ビデオゲームを競技として行う活動です。
ゲームをスポーツとして取り組むことは、チームワーク、戦略的思考、手の動きと反射神経の向上など、たくさんのスキルを鍛えることができます。
また、eスポーツは楽しみながらスキルを磨くことができるため、就労継続支援B型を利用するにあたって、学習意欲や自立への意思を高める効果も期待できます。
eスポーツは世界中で人気があり、プロのeスポーツプレイヤーとして活動することを目指している方もたくさんいます。
ゲーム配信
ゲーム配信は、自分がプレイしているゲームの様子をインターネット上でライブ配信、または収録・編集して配信する活動です。
配信することは、自分のプレイスタイルやゲームに対する理解を深めるための機会にもなります。
また、視聴者とのやり取りはコミュニケーションスキルを鍛える絶好のチャンスです。一定のファン層を獲得できれば自分自身のブランド価値を築き、知名度を高めていくことも可能です。
就労継続支援B型作業所でのパソコン作業は、動画の編集なども訓練することができますので、ゲーム配信とひと言で言っても、さまざまな分野に応用ができます。
タイピング
キーボード操作の基本から始まり、タッチタイピング(ブラインドタッチ)を目指します。
毎日継続して取り組むことで、タイピング速度と精度を向上させる練習を行います。
ご自身の好きなことを文章にし、Web上に公開することも可能です。
Web上に公開するにもいくつか方法があります。
例えばYouTubeでの動画形式であったり、各SNSなどを活用した静止画形式やブログ形式など。
就労継続支援B型作業所での訓練では、タイピングからのスタートでも得意な方向性へ伸ばしていくことができます。
データ入力
ある程度のタイピングができるようになれば、次のステップとしてデータ入力にもチャレンジします。
Excelなどを用いて伝票や名簿などのデータ管理が主な作業です。
これらは、オフィス作業に必要なスキルを学ぶことができます。
オフィスソフトはMicrosoftが提供しているMicrosoft Officeだけでなく、Googleが提供しているものなども扱います。
電子メールの送受信
ビジネスコミュニケーションの基本である電子メールの使い方を学びます。
近年ではSNSの普及に伴い、電子メールでのやりとりも少なくなっていますが、各SNSを活用するためにはメールを扱えることが前提です。
電子メールの延長戦上として、SNSを活用した仕事のスキルも学びます。
プログラミング
Webページの作成やカスタマイズに必要な基本的なプログラミングスキルを学びます。
プログラミングは、2020年に小学校での必修科目となるなど、今後ますます必要とされるビジネススキルです。
就労継続支援B型作業所では、プログラミングの基礎を身につけることで、倫理的思考力を養っていくことができます。
Webライティング
Webライティングは、インターネット上での情報発信のためのライティング(文章作成)スキルです。
読みやすさ、情報の正確さ、SEO(検索エンジン最適化)への配慮など、特有の要素を考慮する必要があります。
Webライティングのスキルを身につけることで、自分の考えや情報を広く伝える力を身につけることができます。
また、ブログの運営、Webサイトのコンテンツ作成、SNSでの情報発信など、多くの場面で応用することのできるスキルです。
就労継続支援B型作業所では、読みやすく魅力的なWebコンテンツを作成するためのライティングスキルを学べます。
就労継続支援B型事業所でパソコン作業を行うメリットとは?
就労継続支援B型でパソコン作業を行うことは、たくさんのメリットがあります。
そのメリットには、新しいスキルの習得だけでなく、自己の成長といった利用者の皆様の生活を豊かにする要素が含まれています。
以下に、それぞれのメリットについて詳しく説明します。
新しいスキルの習得
就労継続支援B型作業所でのパソコン作業を通じて、利用者の皆様は新しいスキルを習得することができます。
スキルは前述したとおり基礎的なパソコン操作スキルを初めとし、オフィスソフトの使用、電子メールやSNSの活用、プログラミングスキルなど。これらのスキルは現代社会で求められるスキルであり、スキルを身につけることで、利用者の皆様はより多くの就労の機会を得ることができます。
自己の成長
パソコン作業は、自己の成長と自信の向上に大きく繋がります。
新しいスキルを習得することや、自分で何かを成し遂げるという経験は自己肯定感を高め、自立への道のりを歩む励みにもなります。
特に、パソコン作業は目に見える成果を生み出すため、自分自身の成長を実感しやすいです。
さらに、パソコン作業の一環で行われる電子メールやSNSの活用、ゲーム配信は他の人と効果的にコミュニケーションを取る必要があるので、コミュニケーションスキルの向上につながります。
パソコン作業から得られるこれらのスキルは、利用者の皆様が自立し、人生を自分の手で切り開くための大きな力となります。
パソコン作業にデメリットはある?就労継続支援B型作業所での対策を紹介!
パソコン作業は利用者の皆様が新たなスキルを獲得し、自立への一歩を踏み出すチャンスとなりますが、反対にデメリットがあることも忘れてはいけません。
具体的には以下のようなデメリットがあります。
- 目や身体への負担
- 難しい言葉が多い
長時間のパソコン作業は、目や足腰に負担がかかる可能性があります。また、専門的な用語を使用しますので、言葉に慣れるまでに時間がかかってしまうのもデメリットの1つです。
ですが、心配しないでください。就労継続支援B型作業所でのパソコン作業では、そんなデメリットへの対策がばっちりと取られています。
対策①適度な休憩やリフレッシュできる環境作り
作業をしている際の疲れ具合は人によって千差万別。お昼休憩だけでなく、自由に休憩を取ることができれば作業への意欲をもち続けられますよね。
就労継続支援B型作業所では支援員が一人ひとりの体調を確認しながら、時には休憩を促します。もちろん自分から休憩を伝えてもらってもOKです。
目を瞑ったり、少し歩いたり、身体を伸ばすだけでもコリはほぐれるものです。メリハリをつけて作業に取り組んでもらうことで、作業効率の向上を目指しています。
対策②質問のしやすい環境や専門の支援員の配置
パソコン作業では難しい言葉や専門的な知識がいくつも飛び交います。分からないことは分からないままにせず、なんでも質問してください。
専門の支援員がそばにいますので、分からないことが出てきてもすぐに確認してもらうことができます。
同じ質問でももちろん大丈夫です。繰り返し覚えてもらうことで、より深い理解につながります。
対策③繰り返しの作業に挫折しないための優しい指導
新しいことを学ぶのは、時には挫折感を感じてしまうこともあります。全ての人が同じスピードで学べるということはありません。
だからこそ、一歩一歩、焦らずに自分のペースで進めていけば大丈夫です。
就労継続支援B型作業所では、支援員の優しい指導のもとで新しいスキルを身につけてもらえます。
具体的には、利用者一人ひとりの理解度に合わせた指導をおこないます。よりかみ砕いた表現で専門用語を学んでもらったり、難しい言葉は極力使用を避けるなどです。
このように、利用者ひとりひとりに特別な対応を取り、じっくりと学んでもらえる環境づくりを目指しています。
就労継続支援B型事業所でパソコン作業にチャレンジする際の心得!
パソコン作業にはたくさんのメリットがありますが、同時に新たなチャレンジを伴うものでもあります。
このチャレンジこそが、自己成長の源となり、自立への道を切り開く大きな1歩となります。
下記に、パソコン作業に取り組む際の主な流れについて説明します。
初めての経験
就労継続支援B型で行われるパソコン作業は、ほとんどの方にとって初めての経験かもしれません。
しかし、心配はいりません。
就労継続支援B型事業所では、全くの初心者から始める方々をしっかりとサポートします。
初めてパソコンに触れる方であっても、基本的なマウスの操作やキーボードの打ち方から始めることができます。
少しずつ慣れてもらい、文書作成やプログラミングなど、より高度な作業に挑戦してもらいます。
パソコン作業は自分のペースで進めることができますので、無理に速度を上げる必要はありません。
大切なのは自分自身の成長を感じ、新たなスキルを楽しみながら習得することです。
学習の流れ
パソコン作業で行われる学習は、1歩1歩自分のペースで進めることが大切です。
- 初めての方は基礎的な知識から学んでもらいます。
- 慣れてくると文書作成ソフトや表計算ソフトの基礎に入ります。
- インターネットでの情報検索などの日常にも仕事にも役立つ基礎も学びます。
ここまでが初めの大まかな流れであり、これらができる方は仕事としてのパソコン作業へと進んでいただけます。
ここからさらに、パソコン作業の学習は、eスポーツやゲーム配信といった近年の新しい領域にも広がっています。
収入へとつなげていく
パソコン作業の訓練を通じて身につけたスキルは、インターネット上で仕事をするうえで大きな助けとなります。
以下に、インターネットを使った仕事の例を3つ紹介します。
- eスポーツ
- ゲーム配信
- 動画編集
内容については前項でも触れていますので、省略します。
動画編集は言葉のとおり動画を編集する仕事で、依頼を受けてYouTubeなどの動画作成を行います。
今回ここで挙げた3つの仕事ですが、実はどれも密接にかかわっています。
例えば「eスポーツで稼ぎたい」と考えたとき、収入として考えられるものは下記の3つです。
- 大会賞金
- スポンサー
- 企業からの依頼案件
これだけを見るとeスポーツだけで稼ぐというのは難しく見えますね。
大会時は賞金を目指して取り組みつつ、オフ時はゲーム配信などを行いファンとの交流を深める、知名度を上げるというのがスマートなやり方と言えるのではないでしょうか。
Web上でできる仕事は他にもWebライティングやデータ入力、文字おこしなどさまざまな案件があります。
パソコン作業を通じて、自分の得意分野をみつけていくこと。それが収入を得るための第1歩です。
就労継続支援B型作業所でパソコン作業に取り組んだ場合の可能性とは?
パソコン作業を通じて、利用者の皆様の自立と社会参加を促進するこのプログラムは、たくさんの可能性を秘めています。
パソコン作業で得られるスキルは、情報技術(IT)が日常生活のあらゆる面で重要な役割を果たす現代社会において、非常に有用なスキルです。
この訓練を受けることで、皆様は新たな職業の道を開くことができます。
また、パソコンでの作業はリモートワークにも適しており、自宅からでも働くことを可能にします。
訓練を受けることで得たスキルを使い、自分自身の力で自立し生計を立て、社会に貢献する。これこそが就労継続支援B型作業所が目指す新時代の取り組みです。
就労継続支援B型作業所でパソコン作業を行う利用者の声【口コミ&評判】
ここでは、就労継続支援B型作業所で実際にパソコン作業に取り組む利用者たちの様子を伝えていきます。
彼らの体験談からパソコン作業がどのようなメリットや影響を及ぼしているのか、どんな魅力があるのか、口コミや評判から考察していきましょう。
Aさんの体験談:Webライティングへの興味からパソコンの仕事につながる
Aさんは、「とにかく何でもよいのでパソコンの仕事をしてみたい!」という強い興味を持って、就労継続支援B型作業所ワークスペースクローバーの見学に来られました。
タイピング速度が早いため、Webライティング向きと判断しWebライターの仕事を開始してもらいました。
利用開始から2ヶ月ほど経過した今では、月に15,000〜20,000文字の記事執筆を行っています。これにはAさん自身も、「やりがいを感じている」と話されています。
パソコン作業の幅はWebライティングだけではありませんが、Webライティングの経験をベースに他の作業にも広げていくことができるので、可能性は未知数です。
今後も継続した支援のもと数多くの案件をこなし、着実に成長を感じてもらいたいです。
Bさんの体験談:パソコン初心者からオンライン講師へ
Bさんの話は、まさに「努力は報われる」を体現したかのようです。Bさんが就労継続支援B型作業所に来たとき、彼はパソコンの操作はほとんどできない状態でした。
しかし、Bさんの中には学ぶ意欲と向上心があり、それが成長を後押ししたのです。
始めの一年間、Bさんはパソコンの基礎や、キーボードのタイピングから始め、次第にWordやExcelといった仕事で活用する基本的なソフトウェアの操作を覚えていきました。
そして、Webライティングの基礎も学びました。これらのスキルは、パソコン作業を通じて得られるもので、就労継続支援B型作業所が取り組む支援プログラムの一環です。
Bさんは利用開始からわずか2年後には、自分自身がオンライン講義で技術を他人に教えるほどのスキルを身につけました。
驚くべき結果ですが、これはBさん自身の努力と持続力、そして就労継続支援B型作業所のサポートが実を結んだということでしょう。
新しいスキルを学び、自信をつけ、そして他人に教えることができるほどのスキルを身につける。このBさんの話は、パソコン作業がもたらす数ある可能性の1つです。
Cさんの体験談:コミュニケーションの壁を乗り越え自立の道へ
Cさんは、パソコンを使った作業のある就労継続支援B型作業所を探していて、見学にこられたその日のうちに利用を決定しました。
ある程度のパソコン操作はできる方でしたが、コミュニケーションが苦手で、うつによる気分の波がひどい状況で利用を開始。
1人でじっくりと作業に向き合えるパソコン作業は、他人とのコミュニケーションに気を使うことなく、スキルアップに集中することができます。Cさんにとって理想的な環境です。
Cさんは1年ほどかけてWebライティングの基礎を学びました。うつも順調に回復し、今では、自身のWebサイトを立ち上げるという目標を持つまでになりました。
Cさんは自立にとても前向きになっていて、WebライティングだけでなくWeb開発にも力を入れ始めています。
「まだまだ覚えなくてはならないことがたくさんある」と話すCさん。これからどんな活躍を見せてくれるのか、本当に楽しみです。
就労継続支援B型作業所でのパソコン作業Q&A
パソコン作業をするなかでの気になる質問をまとめました。就労継続支援B型作業所を検討するうえでの参考にしてください。
Q1.パソコン未経験でも大丈夫ですか?
はい、大丈夫です!
就労継続支援B型作業所では、初心者から経験者までそれぞれのレベルに合わせた技術指導・支援を行っています。
初心者の方でも、基本的なパソコン操作から学ぶことができます。
Q2.パソコン作業で得られるスキルは、他の仕事でも役に立ちますか?
はい、役立ちます!
パソコン作業で得られるスキルは、幅広い職種で求められるものです。
例えば、タイピング、データ入力、プログラミング、Webライティングなどは、IT関連やオフィスワークだけでなく、自営業やフリーランスとしても活用できます。
また、これらのスキルは日常生活での情報収集やコミュニケーションにも大いに役立ちます。
Q3.パソコン作業はどのようにして自立に役立ちますか?
パソコン作業を通じてスキルを学び、自信をつけることは、将来的に就職や自立に役立ちます。
また、自信から生まれる向上心によって、自分で問題を解決したり、新しいことを学んだりするといった経験は、自律性を育てるのに役立つでしょう。
就労継続支援B型作業所では、利用者が自分のペースで学べる環境を大切にし、一人ひとりの自立(自律)をサポートしています。
さいごに|パソコン作業のことなら就労継続支援B型作業所ワークスペースクローバーへ!
本記事を通じて、就労継続支援B型事業所でのパソコン作業の重要性と可能性についてご理解いただけたのではないでしょうか。
パソコン作業は、新しいスキルの習得から自信の向上、就労の機会の拡大まで、利用者の皆様の生活を豊かにするメリットをもたらします。
また、パソコンスキルを身につけることで、自分でビジネスを始めるなど、独立する可能性も視野に入れることができます。
皆様のこれからの活躍を心からお祈りしています。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
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