そもそも就労継続支援B型って何?仕事がないときはどうしたらよい?って思う方もいるのではないでしょうか。
就労継続支援B型作業所によって異なりますが、軽作業やパソコン業務などさまざまなお仕事があります。
仕事がないといっても人によって原因や現状が異なります。
障害がある方や病気を持っている方の場合、特に就労しにくい傾向にあるのが現状です。
また、人によってどんな仕事(作業)をしたいのか、興味があるのかなどさまざまです。
そのため、仕事がない原因を理解したうえで、解決する方向性で対策、行動をすることが重要です。
本記事では、仕事がないことの原因や現状、就労継続支援B型において問題解決するための提言などを解説していきます。
ぜひ最後までご覧いただけると幸いです。
仕事がない?就労継続支援B型作業所の概要と現状を考察!
就労継続支援B型の概要や現状を詳しく知らない方もいることでしょう。
ここでは、仕事がないとはどのような状況なのか?また、就労継続支援B型作業所の概要や現状について詳しく解説していきます。
厚生労働省の令和4年生活のしづらさなどに関する調査によると、障害者手帳所持者数は、令和4年12月1日時点で約610万人となっています。前回調査から約51万人増加しています。
障がいや病気を抱える人が今後も増加していく可能性があります。
また、厚生労働省の障害者の就労支援についてをみると、総費用額、利用者数及び事業所数は、毎年増加傾向にあります。
上記の各統計から考察すると、B型作業所を含めた就労系障害福祉サービスの需要が高まっている傾向にあるといえるかもしれません。
就労継続支援B型の概要や現状について下記にまとめましたので、ご覧ください。
就労継続支援B型作業所において仕事がない状況とは?
障害福祉サービスのうちの1種類を就労継続支援といいます。
主に「A型」と「B型」の2種類があります。
B型とは、障害や難病など抱えている方が雇用契約を結ばず利用可能な障害福祉サービスです。
障害・体力・年齢などが原因で、一般企業などで雇用契約を結んで働くことが難しい方に対して、生産活動の場や就労の機会をサービスとして提供しています。
就労に必要な知識の訓練を受けることや能力向上のため、仕事に対する対価として工賃をもらうことが可能なのが就労継続支援B型です。
仕事(作業)の内容は各事業所によってさまざまですが、部品加工などの軽作業や農作業が大半。実際は、仕事がないということはありませんが、利用者の心身の状態が影響し、仕事ができないという状況になり得ます。
A型と比べてより細分化された作業を行う場合が大半なのも就労継続支援B型の特徴です。
就労継続支援B型における仕事がない現状【最新】
厚生労働省の就労継続支援B型に係る報酬・基準についてによると、就労継続支援B型作業所の負担総額費用は年を追うごとに増加しており、令和3年度では約4,780億円となっています。
利用者数や事業者数も同様に増加傾向にあり、毎年増加の一途を辿っています。
就労継続支援A型と異なり著しい増加であるため、今後も事業者数・負担額・利用者数の増加が見込まれます。
需要が増す一方で、仕事ができない方も利用しており、就労継続支援B型作業所としても安定した作業を確保できず仕事がない現状もあります。
就労継続支援B型作業所ではなぜ仕事がないのか?主な原因を3つのポイントで解説!
そもそも、就労継続支援B型作業所がなぜ仕事がないなどの状況が生まれているかを知らない方もいることでしょう。
仕事がない状況と聞くと、求人が少ない場合や働けない状況にあるなどをイメージする人もいると思います。仕事がないといっても、働く意欲はあるけど事情があり働けない、元気で働けるのに働く意欲がなく職に就かないなどさまざまです。
病気や障がいを抱えている人の場合の「仕事がない」は、上記以上に複雑な事情があることも含まれます。
ここでは、主な原因について解説していきます。
下記にまとめました。
- 現在の就労機会の不足状況
- 地域差による影響
- 就労継続支援B型における仕事の重要性
上記について詳しくみていきましょう。
就労機会の不足状況
就労継続支援B型作業所において仕事がない原因として、まずは就労機会の不足状況を理解する前に日本全体における人材不足について理解する必要があります。
総務省「令和4年版高齢社会白書」によると、総人口が2008年を頂点に減少し始め、生産年齢人口(15〜64歳)も1995年を頂点に、減少に転じています。
そのため、人手不足になり始めている企業の割合は年々増加傾向にあります。
上記を踏まえると人手不足なため、就労機会はむしろ増加しやすいのでは?と感じる方もいるかもしれません。
しかし、企業側にとって必要とする人材の募集条件が厳しくなり、人手不足を解消するためにAIを導入する企業が増加傾向にあるのが現状です。
地域差による影響
就労継続支援B型作業所の所在する地域差による影響があるのも事実です。
国全体の人口不足に伴い都市部に人口が集中する傾向にあります。
そのため、都市部ではない地方の人口減少が進んでしまっているのも要因です。
地域によって就労しやすい・就労しにくい、仕事がないなどの影響が出ているといっても過言ではありません。
障害者における就労継続支援B型における仕事の重要性
障害がある方や病気を抱えている方などにとっては、就労継続支援サービスは必要不可欠といってもよいでしょう。
障害の程度や病気の状況などに合わせて、無理のない範囲で働くことが可能な就労継続支援B型作業所における仕事は重要といえます。
就労継続支援B型作業所に仕事がない理由を社会的背景から考察!
就労継続支援B型作業所で仕事がないと感じる理由を知りたい方・気になる方もいることでしょう。
ここでは、理由と背景についても解説していきます。
理由と背景については、主に下記のとおりです。
- 企業側の協力不足
- 経済状況の影響
- 大半の人が仕事を選ぶためスキル等の条件が合わない
上記について詳しくみていきましょう。
企業側の協力不足
首都圏・中京圏・近畿圏の三大都市圏以外の地方では、人口が減少傾向にあります。
そのため、仕事を提供する企業数が限られているため、就労機会の確保が困難となっている状況から仕事がないといえます。
人手不足なため、企業側も人材確保に努めていますが必要とする人材像と合致しなければなかなか雇用となりにくいのも現状です。
日本国内における経済状況の影響
地域経済の停滞・経済全体の低迷が、障害のある方・病気を抱えている方などの仕事がないと感じる現状に直結しているといっても過言ではありません。
大半の人が仕事を選ぶためスキルのなどの条件が合わない
大半の方が就職・転職・求職などをする際に、就く仕事を選ぶことが大半です。
そのため、就労継続支援B型作業所としては、企業側と雇用される側でスキル等の条件が合わない場合があることから仕事がないという状況にも陥ることがあります。
また、スキルだけではなく福利厚生などにおいても合わないケースもあるため、自分に合う求人がないと感じることもあるでしょう。
求人募集はあるけど理想とする条件を求めすぎて合う仕事がないという感覚が合っている場合もあります。
理想とする条件を少し緩和することも含めて検討する必要もあるかもしれません。
就労継続支援B型作業所で仕事がない問題をどのように解決していくのか?提案も含めて解説!
就労継続支援B型作業所において、仕事がない問題をどのように解決していけばよいのか答えを出すのは、なかなか難しいでしょう。
答えはでなくても解決を模索することは重要といえます。
特に障害がある方や病気を抱えている方にとっての問題解決も大切です。
問題解決のために就労継続支援B型作業所がどう担うのかも興味を持つ方もいることでしょう。
ここでは、就労継続支援B型作業所で仕事がない問題をどのように解決していけばよいのかを提案も含めて解説していきます。
解決していくための主な提案を下記にまとめました。
- 利用者のスキルアップ支援
- 公的支援の拡充
- 障がい者雇用に対する社会的意識の向上
- 新しいビジネスモデルの導入
- 地域社会との連携強化
上記についてそれぞれみていきましょう。
利用者のスキルアップ支援
利用者のスキルを向上させるためのプログラムを充実させ、より多くの仕事に対応できるようにすることが重要です。
継続的な研修や資格取得支援など、利用者の成長をサポートする取り組みが必要です。
公的支援の拡充
政府や自治体からの支援を拡充し、就労継続支援B型作業所が安定して運営できるようにすることが求められます。
具体的には、助成金の増額や税制優遇措置の強化などが考えられます。
障害者雇用に対する社会的意識の向上
障害者雇用に対する社会全体の意識を向上させるための啓発活動が必要です。
企業や地域住民が障がい者の能力を理解し、共に働くことの意義を認識することで、雇用機会の拡大が期待されます。
新しいビジネスモデルの導入
新しいビジネスモデルを導入し、利用者に適した仕事を提供することが重要です。
例えば、デジタル技術を活用したリモートワークやオンラインショップの運営など、多様な働き方を模索することが求められます。
地域社会との連携強化
就労継続支援B型作業所で仕事がない状況であれば、それぞれの地域企業や自治体と連携しながら、就労機会を創出するためのプラットフォームを構築することが必要です。
地域全体で障害者雇用を支える意識を持ち、協力体制を整えることが重要です。
仕事がないならどうする?就労継続支援B型作業所の未来予想!
障害がある人や病気を抱えている方にとって就労継続支援A型・B型は今後も必要な存在といっても過言ではありません。
厚生労働省によると、2018年時点で障がい者数は、約936万人と推定されています。
2014年の約787万人と比較すると149万人増加しています。
もし、今後も増加傾向にあるなら就労継続支援B型を含めた就労継続支援サービスは重要度が増すことが予想されます。
下記に就労継続支援B型の未来予想の主なポイントをまとめました。
- 社会全体の意識改革の必要性
- 技術の進化と新しい就労機会
- 法制度の改正による影響
それぞれ詳しくみていきましょう。
社会全体の意識改革の必要性
社会全体でみれば、まだまだ障害者雇用に対する理解と支援は行き届いていないのが現状です。
そのため、障害がある方・病気を抱えている方が周囲に相談して仕事に就くことがしにくい傾向にあります。
改善を図るためには、社会全体で障がい者雇用に対する支援と理解の意識を高めることが大切となるでしょう。
意識向上ができれば、障がい者が働きやすい環境が整備され、就労機会の拡大も望めるようになるため意識改革は重要です。
技術の進化と新しい就労機会
デジタル技術の進化により、リモートワークやオンライン事業の可能性が広がります。
これにより、障がいを持つ方々も多様な働き方が選択できるようになります。
選択肢が増えれば働きやすくなるため、技術の進化と新しい就労機会は重要となるでしょう。
法制度の改正による影響
障がい者雇用に関する法制度の改正が進めば、企業の障がい者雇用が促進され、就労機会が増加する可能性があります。
企業や就労継続支援サービスなどにも法改正による影響が発生するため、状況がよくなるかもしれません。
ただし、法改正による影響は必ずしもよい影響とは限らないため、注意が必要でしょう。
さいごに|仕事がないなら就労継続支援B型の支援と利用する人自身もスキルアップを目指すことが重要!
仕事がないことの現状は、企業の協力不足・地域経済の影響・仕事をする側のスキル不足など、さまざまな要因が絡んでいます。
上記を解決するための提言としては、利用者の技術向上支援・公的支援の拡充・地域社会との連携・新しいビジネスモデルの導入・社会的意識の向上といった具体的な対策を講じることが重要です。
そのためには、今後も利用者の声を大切にしながら、よりよい支援を提供していくことが就労継続支援B型などの就労継続支援に求められます。
また、利用する方も支援を受けながら、できるだけ就労に向けた努力をしていくことが重要です。
本記事が就労継続支援B型作業所を利用する方や仕事がないことで困っている方などの参考になれば幸いです。
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