就労継続支援B型作業所のパソコン作業は、身体的機能の回復におすすめです。
本記事では、就労継続支援B型作業所のパソコン作業をリハビリの一環としておすすめする理由などについて解説しています。
ぜひ、最後までご覧ください。
就労継続支援B型作業所はリハビリの一環でパソコン作業に取り組める!
就労継続支援を利用されている方のなかには、意識的に取り組まないと指を動かす機会がない方もいると思います。
テレビを見ていることが多く手を動かすのは食事のときのみ、なんてことも。就労継続支援B型作業所にはさまざまな種類の仕事がありますが、そのなかでも需要があり、リハビリにも効果的だと言われているのがパソコン作業です。
就労継続支援B型作業所では、下記のようなパソコン作業があります。
- データ入力
- 電子メール送受信
- プログラミング
- Webデザイン
- Webライティング
- eスポーツ
- 動画配信
- 動画編集
- イラスト制作
- アニメーション制作
これだけ見ると難しいですが、作業所ではご本人に合わせた内容で作業してもらえるので安心してくださいね。
さて、パソコン作業がリハビリに効果的だと言われるのはなぜでしょうか?事例も交えて紹介していきます。
おすすめ!手のリハビリに効果的な就労継続支援B型事業所のパソコン作業3選
ここでは、下記のとおり、手のリハビリのおすすめの就労継続支援B型事業所におけるパソコン作業を紹介しています。
- タイピング
- マウス操作
- マウスパッド
詳しくみていきましょう。
タイピング|手指が滑らかに動かせるようになる
タイピングはパソコン作業の基本です。
基本ではありますが、そこには他の仕事では得られないリハビリの効果が隠されているんです。
例えば折り紙も指先を使う作業ですが、折る、開く等至って単調な動作です。
折り紙と、パソコン作業を比較してみると大きな違いがあります。
タイピングは、パソコン作業の中で最も手を複雑に動かします。
例えば、下記のとおりです。
- 両手を同時に使い、まったく違う動きをする
- マウスも同時に操作する
- 指を開いたり、5本すべての指を使って打つ
当たり前にしている方も多いと思いますが、よく考えてみると難しいですよね。
指を開いてタイピングする動作も、他の仕事ではなかなかない動作です。
これができるようになれば、手指も滑らかに動かせるようになり、就労継続支援B型作業所においてパソコン以外にもさまざまな作業に取り組めるようになります。
余談ですが、細かく指先を動かす動作は認知症予防にもなると言われています。
リハビリだけではなく、認知症予防にもなるなんて一石二鳥ですね。
マウス操作|手首周辺の可動域が広がる
就労継続支援B型作業所を利用されている方のなかには、肢体不自由等の障害により手しか上手く動かせないという方もいますよね。
そのような方にはマウスを使った可動域訓練もおすすめです。
皆さんは、マウスを動かす時どこを見ながら動かしていますか?
パソコンの画面を見ていますよね。
画面を見て無意識の中でマウスを動かすことで、自然と動かす幅が広がるんです。
「手首を動かしてください」と言われて行うリハビリより、作業を進めるという目的があって動かす方が可動域が広がります。
また、病院のリハビリの現場では実際にマウスを利用したリハビリが採用されています。
病気の方の状態や身体に合わせた形状のマウスも販売されているので、利用者様に合ったマウスでのリハビリも期待されます。
マウスパッド|手指における表面感覚の回復訓練
今お近くにマウスパッドがある方は、少し触ってみてください。裏と表で触った感覚が違いますよね。
私たちにとってはただのマウスパッドかもしれません。
ですが、実は表面感覚の回復に効果的なんです。
感覚障害のある方は、手触りがさまざまな種類の物に触れるリハビリがよいとされています。
就労継続支援B型事業所におけるパソコン作業のなかだけでも、キーボード、マウス、マウスパッドと多くの物に触れることができますね。
特にマウスパッドは滑り止めの効果があるため、手触りが特殊です。
マウスパッドをひっくり返す動作もリハビリになります。
休憩時間の間にマウスパッドに触れてみましょう。
それだけでもよいリハビリになりますよ。
就労継続支援B型作業所におけるパソコンの仕事でリハビリに取り組んだ事例を紹介!
ここでは、就労継続支援B型作業所においてパソコンの仕事でリハビリに取り組んだ事例について紹介しています。
詳しくみていきましょう。
パソコン作業で手の動きがよくなったAさんの場合
Aさん(20代/男性)は脳性麻痺があり、普段は電動車椅子で生活しています。
障害者支援施設に入所していますが、日中は本人の希望で就労継続支援B型作業所に通っています。
最初は箱折りの作業をしていましたが、手を上手く動かせず綺麗に箱が折れませんでした。
なかなかできる仕事に結びつかず、作業に対し消極的になってしまったAさん。障害者支援施設の職員にAさんのことを相談すると「Aさんはパソコンで文字を打ってコミュニケーションを取っている」との情報が得られました。
Aさんには試しに名刺作成の仕事をお願いしました。
すると、Aさんはすぐにやり方を覚えて作成ができるように。1日を通して作業に取り組んでもらいました。
作業を始めて数か月経った頃、再び箱折り作業をお願いするとなんと綺麗に箱を折ることができていたのです。
本人に聞くと、「ずっとパソコンをやっているから、手首が動かしやすくなった」とパソコンで文字を打って教えてくれました。
長時間パソコン作業に取り組むことで、Aさんは手首の可動域が広がり様々な作業に取り組めるようになりました。
パソコン作業がリハビリのきっかけになったBさんの場合
Bさん(30代/女性)は中途障害で片麻痺があります。
発症後精神的に落ち込み長年家に引きこもっていましたが、家族の希望もあり就労継続支援B型作業所に通うことになりました。
前情報によると、Bさんは病院でのリハビリはすべて拒否。施設への入所もリハビリが嫌だという理由で否定的でした。
Bさんは家でパソコンでインターネットを閲覧しているとのことで、作業所でもパソコンを使った作業をお願いしました。
慣れない環境のためか職員や他利用者様と話すことはほとんどないものの、Bさんは集中力があり黙々と作業に取り組んでいました。
半年が経ったころ職員がBさんを見ると、作業中麻痺側の手を机に上げて何かしているのが見えました。
何をしているのか聞くと「左手も少しでも動かせたら、もっと早くできると思って」とマウスやマウスパッドに触れる練習をしていました。
それからBさんは病院でリハビリに通うようになり、パソコンもよいリハビリになると作業療法士にアドバイスをもらったため、作業もより意欲的に取り組むようになりました。
できることが増えたことでBさん本人にも笑顔が増え、やりがいが増えたようでした。
さいごに|就労継続支援B型事業所のパソコン作業はリハビリになる!
今回は、就労継続支援B型事業所でのパソコン作業から得られるリハビリ効果について解説してきました。
特に就労継続支援B型事業所には多くの障害や病気をお持ちの方がいらっしゃるため、パソコン作業はメリットが多いと思います。
現在、全国には1万5千以上もの就労継続支援B型作業所があります。
もし利用を検討されている方やご家族様がいらっしゃいましたら、自身やご家族様に合った作業所を見つけられると思います。
京都府京都市内にお住いの障害者手帳をお持ちの方でパソコンの仕事に興味のある方はぜひ、下記の入力フォームから就労継続支援B型作業所ワークスペースクローバーまでお問い合わせください。
【コンテンツ制作者】
コメント